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インビザライン矯正治療【抜歯編】

 インビザライン矯正治療の抜歯は、基本的には、CT撮影をしてから判断します。

どういうことかというと、CT撮影をすることで顎の骨や歯根の状態が詳細にはっきりと見えるという事です。

 

今までの従来の矯正治療学では、レントゲン撮影をしてから判断していましたが、それでは個々の顎の骨や歯根の状態が判断が細かくはできません。個々の方のCTを撮影することではっきりとできます。

その上で、最終的な抜歯の判断は、患者さんにお任せしています。歯を抜かないことで矯正治療の限界はありますが(この限界とは歯がすべて骨の中に入ることが大事なのですそれができていないと後々いろいろな問題が起こります)、抜いた時と抜かない時と必要がない時がはっきりと解ります。

ですから、その利点欠点を説明して治療に入ります。(ただ個人的に意見を言えば私は抜きたくありませんが)

昔の人は顎が大きかったので、抜くという事は大事ではなかったと考えられますが、現代人の顎の大きさが小さくなってきたので、抜く必要は多くなったと思います。

ただ人の顔というものは、人種によっても変わります。すべての方の小顔がいいのか?8頭身9頭身がいいのでしょうか?

 

さて、矯正治療で抜く歯は基本的には4番目、5番目の歯なのですが、8番目の歯(親知らず)は確実に抜きます(これは、現代人の顎の状態が小さくなってきたことによります)。

 

①4番目の歯(第一小臼歯)は本来、咬合に関与する歯なので抜かないほうがいいのです。そして、見た目が悪くなければどの歯も抜かないほうがいいのです。ですが、現代人の顎が小さくなってきたのです。

ですが8番目(親知らず)の歯の存在は、現代人は顎が小さくなっているので、必ず抜かなければいけません。

 

②また、失活歯(歯の神経がなくなった歯)がある場合、どうするのかも考えなくてはいけないと思います。

そして歯を抜くうえで大事な事は、矯正治療中に抜くことです。そうすることで、比較的に歯が抜けやすくなり、難しいケースの抜歯でも簡単に、抜けやすいのです。

 

 そして、すごく楽に歯を抜くことができるという事は、患者さんへの負担も軽くなるので、とても良い治療法です。本当はこのような方法を通常の抜歯の時にも応用できればと思いますが、今の制度では無理です。

 

 このような抜歯治療法も民間療法としては確立していますが、大学での検証としては確立していませんし、文献がすくないのです。そのような自由発想の研究をしてもいいのではないかと思います。そして、患者さんにとって良い医療をするのが我々本来の姿なのです。

本来矯正という治療方法は、人間が文化になじんできて起こった為に起こった退化なのです。