予防の観点|虫歯・歯周病

虫歯

食生活の変化から虫歯、歯周病に

虫歯(齲蝕)、歯周病は歯ブラシがしっかりとできなくて起こってきています。それは細菌感染によるものです。

 

問題は、食生活の変化です。食べるものが柔らかくなってきたことで、食べ物のカスがたまりやすくなってきました。また、柔らかい食事ばかりで、口の周りの筋肉が弱くなり、詰まったものを洗い流す作用が少なくなってきていることも虫歯や歯周病が増えてきている原因になっています。更に咬む回数も減ってきているので、唾液も出にくくなり、唾液による自浄効果も下がってきていることも考えられます。

歯の中

歯の中
歯の中

補綴物で治療しても、実際中を見てみるとこんなに汚れていることも

 

きちんとしたブラッシング指導を

それに対抗するには、きちんとした歯ブラシをすることが大事です。このきちんとした歯ブラシというのは、小さいころに習ったようなものではなく、歯医者さんできちんと指導をしてもらう必要があります。

 

アメリカなどでは、教育の過程で、このような健康教育もしているのですが、日本では、幼稚園までのほうが圧倒的に多く、小学校、中学校ではほとんど時間がとられていません。これが今の日本の現状です。
 

ですから、その辺のこともしっかりと考慮に入れて、予防をしないといけません。

歯磨き粉は効果がある??

歯ブラシをするときに皆さんは、歯磨き粉を使いますよね。でも、本当に、細菌が無くなるのでしょうか?

 

試験管に歯磨き粉を入れて、口の中のばい菌を入れれば、確かにきれいになります。しかし、お口の中は、試験管ではないのです。そして、常に唾液が出ているのです。そうすれば、いかに効果のある薬があっても、薄まります。効果は半減するといっても過言ではないでしょう。そして、企業が宣伝する文句に乗せられて、お金を出して、歯磨き粉を買っているのです。そのような自覚を持って歯磨き粉を使うようにしてください。そして、使ってはいけないのではなく、歯磨き粉で、きちんとした歯ブラシの後、爽快になる感覚だけを満喫してください。

 

さらには、歯磨き粉で磨けば汚れは落ちると考えがちですが、本当に磨けているかは疑問です。気になる方は、歯医者さんで、赤染めをしてもらってください。その上できれいに落ちていれば、磨けていますが、95%の人は磨けていません。これは事実です。そして、歯磨き粉の粉のことが本当であれば、これほどまでに歯周病になることはありません。

不正咬合が虫歯、歯周病の原因にも

虫歯

歯並びが悪いということは、歯並びの悪い箇所に汚れが残りやすいといえます。

虫歯、歯周病は叢生(デコボコ、乱杭歯など)など歯並びが悪い部分に生じやすくなります。

また歯磨き粉を使うことで、マスキングされてしまい、虫歯、歯周病リスクが上がってしまいます。

 

矯正治療の必要性は、このような歯並びに適応なのです。

 

歯周病は、サイレントディズィーズといわれているように、知らないうちに症状が進んでしまうものです。気づいたときには、歯を抜かなくてはいけないことが多々あります。

 

このようなことを防ぐのが、定期的な検診や歯並びの矯正です。

 

そして、今の日本では、生活習慣病が多くあり、体が弱ったときに感染を起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。

 

そのようなことから、お口の中を清潔にすることは大事なのです。今現在も大事ですが、将来も大事なのです。ですから、短期的な視野だけで、対応するのはやめることをお勧めします。