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インビザライン関係とかみ合わせ

 マウスピース矯正のいいところは何と言っても、ブレースを使わないことと出張などでいない方、住んでいる場所が遠い方には適応です。これは2から3か月に1回程度こちらに来る方は、特にワイヤーの状況を気にせず付けていられて、矯正ができることです。そして、歯ブラシができることです。

 

 通常のワイヤー矯正は、どうしてもブレースが外れたり、ワイヤーが伸びてきます。その都度問題を起こします。それに対して、マウスピース矯正は一定の期間マウスピースを入れるだけです。そして、きちんと入れられればこのような問題は回避できます。(マウスピース矯正法の特徴である取外し OKということと歯ブラシができるということが最大のメリットになります。)

 

 どちらがいい方法とは言えませんが、通常のワイヤー矯正はワイヤー矯正なりの利点・欠点があり、マウスピースにはマウスピースの欠点があります。マウスピースは常に20時間程度は付けていないといけないので気になる人はいます。付け忘れて次の段階に入ることもできません。

ですから、ワイヤー矯正とマウスピース矯正は表裏一体なのです。お互いの欠点を補った方法なのです。

歯の動かし方はほとんど同じで、どういう風に動かすかだけなのです。私のところでは、歯を抜かずに矯正をしますので、それに適応する方にはそのようにしています。

 

 また、通常の矯正治療とマウスピースを組み合わせる事や、スピード矯正と組み合わせる事も考えており、良い方法の一つと考えています。

全体の歯の状態が悪いときはマウスピースで治し、後半の部分ではワイヤー矯正を使うなどの治療もその一つです。全てのことが1つの装置でうまくいく事もありますが、ダメな時も多々あります。そのような時にもう一つの方法を使うのです。

 

 やはり、マウスピースを使う方法はだけでは治せないことも出てきます。

細かい調整などは、ワイヤー矯正の方が得意ですし、マウスピース矯正法は大きく動かす方が得意です。

このような違いを分かって使えば両方使えます。

そして無理のないワイヤー法とマウスピース法を使うことができます。

 

ただ、マウスピース法はまだ、検討不足な方法で、力の大きさなどがわかりません。良いという至適矯正力(この力は、装置により異なりますし、マウスピースでの力は本当などうかなのです)は本当なのかなどにもまだ疑念があります。

 

そして、3つのリスクになります。

  歯根吸収(根尖吸収)、後戻り、歯肉退縮(歯肉退縮)

 

 矯正という方法はどうしてもこのような形で症状が出てきます。しかし、最初から設計されているアライナーでは修正が難しく、再度アライナーを全部作り直す必要が出てきます。しかし、ワイヤー矯正だとブレースの位置を変えるとか、ブレース自体を変えるとかでき対応ができます

 

そして、かみ合わせです。ある先生によると、マウスピースを3年程度つけるようなるので、顎関節は自然に安定(戻る)するということです。そしてその位置でかみ合わせを作れば問題が薄くなるようです。

この方法が本当にそこまで行けるのであれば、この方法がいいことになります。

確かに、この方法であれば、検証してみないとわかりませんが・・・

 

 そのためにも今回治療費を通常矯正と同じくらいにして、協力いただこうかと思っている次第です。

患者さんには、歯並びが治っていくので心配ないです。ただ時として、ワイヤー矯正に変更があるかもしれません。

 

すべての患者さんがこの方法のみで、対応できるとは思いません。基本的には2つか3つくらいの方法をまとめて矯正治療といいます。よりよく治すためには必要なことです。