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ドライソケットについて

ここでは、患者さんから質問の多いドライソケットについて書いてみたいと思います。

 

ドライソケットというのは、歯を抜いた後に通常の状態であれば、血液による蓋ができます。この蓋が何らかの理由で取れてしまい、痛みが出てくる状態のことを言います。原因は定かではありませんが、血が気持ち悪く、うがいをやりすぎるとか、歯ブラシがそこにあたり、蓋が取れてしまうとか、あるいは患者さん本人の栄養状態が悪く、蓋が取れやすくなるなどが考えられます。

 

これを予防するには、抜歯についてのきちんとした説明が必要です。それは、2から3日は運動をしない、うがいを激しくしない、薬をきちんと飲む、食生活をただす、お酒は飲まないなどが注意事項としてあります。また、万が一にも変な感じであれば、歯医者さんに相談することです。自分では何でもないと思っていても、予期しないこともあります。星川あなん歯科医院では、その様な事がないように十二分に注意を払っています。それは、きちんとした説明と術後の確認です。基本的に状態の悪いと思われる方には、抜歯当日の夕方には、電話をして状態を確認しています。ちょうど麻酔が切れたくらいのところで電話をして確認します。あるいは、電話をもらうようにしています。

 

患者さんは、我々が思うほど気にしていない方もいます。しかし、麻酔をして処置をしているので、どのような状態になるかがわかりません。その確認のために電話をするようにしています。これらのことにより、開業して20数年たちますが、大きな問題もなく過ごしています。

 

さて、もし問題が起きたらどうするかですが、やり方はいろいろとあります。

 

痛み止めを強いものに変えるとか、再度、麻酔をして抜歯をしたところを掻把することもあります。その時の状況に応じて、対応をします。ですからそうならないように、できうる限りの治療をしていきます。抜歯をして、出血することで身体は組織を治していきます。この出血が出てこないと身体は治ってくれません。

 

出血は異常を知らせるサインでもありますが、身体をなおす仕組みの元なのです。適度に出血して、血が固まってくれることで身体は治っていきます。そのかさぶたが取れてしまうと、痛みが出る可能性があります。また、栄養面で不足があると、身体を様々なものから守っている免疫がうまく働かないのです。患者本人が大丈夫と思っていても、身体の中まではわかりません。そのことが原因のこともあります。

 

ですから、星川あなん歯科医院では、常に患者さんの身体や顔色を見ています。更には、患者さんがご自身で判断して、この病気は関係ないだろうと勝手に解釈する方もいます。そのような時に何らかの具合の悪いことが起こってきます。ですから、正直に言っていただくことで抜歯後のドライソケットも防ぐことができます。特に年齢の高い方に多いです。初診時には聞いていますが、それから追加される薬もあると思います。そのような情報はきちんとお知らせください。