床矯正の患者さん負担

床矯正の患者さん負担に関して

床矯正

ここでは、床矯正における患者さんの負担に関して書きたいと思います。

 

まず、床矯正の特徴は、患者さんご自身で取り外しができる点です。(ヨーロッパの人々はできています。矯正に対する感覚と意識が異なっているから

です。)

 

メリットは、取り外しができるので、歯ブラシがしやすいということです。

デメリットは、患者さん自身で、装置を管理しないといけないところです。(このことはインビザラインと似ています。)

 

このデメリットが意外に治療効果と治療期間に大きく影響します。装置をしっかりと着けないと治らない方法なのです。


基本的に矯正治療は少しずつ力を加えていき、歯を綺麗に揃えていきます。床矯正も同じで少しずつ力を加えることで移動させていきます。

そのため、どれくらいの力で、どれくらいの期間力をかけ続ける必要があるのかを、患者さんごとに検査し、診断して計画を立てていきます。

装着する時間が計画通りできない場合、その分当然治療効果は得られません。

 

また治療効果が得られないだけでなく、「後戻り」ということが起きます。

人の身体は「元に戻ろうとする力」が働きますので、装置を再製(作り直)したり、治療をやりなおす必要が出る可能性もあります。(インビザラインも似たような方法です。)

実際どれくらい装着する?

横浜星川のあなん歯科医院では、1日だいたい20~22時間床矯正(実際には小中学生のお子さんが多いので、家に帰った時から翌日の朝までという方が多いです)を装着するように患者さんにはお伝えしています。

 

そうしないと、この装置の効果は限られたものになります。

 

学校に行くときも食事以外、英語や国語など「発音」が必要になる授業以外になります。とても長い時間装着していることになりますので、少し大変と思われるかもしれませんが、習慣になってしまえば、逆に装着されていない時間の方が違和感を感じてきます。

また、装着方法も歯科医師の指導したとおりにすることが大事です。装着期間が長くなってくると、だんだん装着状態が甘くなってきます。

このときにしっかりと装着できるかが、この装置の一番大事な点になります。(痛みがある場合は、随時調整していきます)

 (私どもも月に1回来院してもらい修正をしていますが、何よりも本人とお母さんが気を付けなければいけません) 

大人の方でも必要性を感じれば、床矯正を使いますが、基本は、12歳前後までの乳歯が永久歯に交換する程度までの時期に使うのが効果的です。

 (ですが、大人の方でもこの方法を使うこともあります。)

このやり方は、透明なマウスピースタイプのインビザラインにも適応します。

やはり、この装置もきちんと使わないと効果が出ないのです。またインビザラインの効果を挙げるためには、コルチコトミーなどスピード矯正(実際には骨の一部を骨折させ、歯の移動スピードを速める方法です)(http://www.speeddental.com/ アメリカでは成人矯正治療の主役となり研究・開発され実用されています。)のことも考えないといけないのが現状です。

 

矯正治療というのは、単独で単一の治療法と思われがちですが、ひとつだけの方法だけでは、治療が完了しません。床矯正やブラケット、コルチコトミー、咬合調整などの技術を適時、適切な診断の元にしっかりと行うことで、お口の咬み合わせを含めた部分が完成します。単純に見た目だけが要望であれば、そのように対応しますが・・・・