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顎関節症予備軍

 皆さん、顎関節症は知らないうちに進行しています。本来、正常なかみ合わせというのは、前歯での役割、臼歯の役割が適切に機能することでお口として役割を果たします。しかし、オープンバイト(前歯が空いた(咬んでいない))状態の方は特に臼歯部でのみ咬んでいるので、前歯の役割、臼歯の役割などを奥歯だけで担っています。そのような方はちょっとした刺激だけで、顎関節症を簡単に発症します。

 私も以前経験したことがあります。そういう方の性格は、事実を認めないことが多くあの時やらなければとかなど過去にしがみつく傾向が多いです。

 話はずれましたが、検査のみでも症状が発生します。そして、顎が後方へずれます。下顎頭が 奥にずれて様々な症状を起こしていきます。

 

 当院での治療法は、まずは顎をリラックスさせてからオープンバイト用のマウスピースを入れます。ある程度のリラックスを入れることにより、症状の緩和を促します。そしてトレーニングです。それらをしっかりと行うことで対応します。

 ただ、そのようなことをしっかりと行ってもらえない人もいるので、その様な方は治りません。申し訳ないのですが、その辺は馬鹿になってしっかりとしていただかないと効果が出ません。今までのあなたの咬み合わせの状態が悪く、今までの状態がかなり悪いからなのです。このオープンバイトという状態は通常の顎関節症に比較して、今までのかみ合わせの状態が悪いことによる負荷が徐々に働いて、それがあるときに症状となり、発現します。性格なども関連すると思いますが、中年以降、細身の女性が多く、40歳から50歳の方が多いです。逆に言えば、このくらいの方の治療は気を付けないといけないと思います。

 

 そして、もしなってしまったら、それが私の行った触診でもです。私は逃げずに治療をしていきたいと思っています。(通常であればかかわりたくないと思いますが)ですから、患者さんにも治療に協力していただかないといけません。そして、患者さんにも自覚してもらわないといけません。病気になったことの事実をしっかりと把握してその後の治療を現在進行形で気持ちを切り替えないといけないと思います。そして、過去に起こったことを考えても意味がないのです。

 

 この治療は患者さんと共に一緒になっていくことが大事です。

まずは、顎の周囲の筋肉をリラックスさせて顎関節(詳しく言うと関節円盤を適切な位置に戻すこと)の動きを戻すことです。それには時間がかかるかもしれませんし、術者側も疲れますが、根気よく治療を行うことが肝要です。現在の症状をできる限りとっていくのが第一になります。

その上で次の治療に行きます。しかし、こういう方はなかなか緊張が取れないのも事実ですし、必要以上にトレーニングや、マウスピースを使うことがあります(今の状態にとって過負荷になることも多いです)。