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歯の削り方とかみ合わせと日本の実情

歯の削り方には、咬み合わせに合致した削り方があります。

 

歯並びというのは、上は頬側側に下は舌側側に傾いています。ここでかみ合わせは上下咬むように作られています。それが自然です。

ですから、私たち歯科医師はそれらを考えて、それに対する歯の削り方をするのです。もちろん大学では教えられていません。そんな教本もないです。

 

基本的には、歯には機能側と非機能側があり、非機能側から削るのが基本です。

そのような事ですら、大学では教えられません。

 

上顎は頬側が非機能側ですので、そこからパラレルに削ります。そして、今度は舌側を頬側とパラレルに削ります。それからコンタクト部分を削り、歯の厚みを確保するために必要量落とします。そして、最後に頬舌側の面を機能側、非機能側の面に合わせて作ります。この面を作ることにより、歯の自然な形態ができ上げります。

 

これがかみ合わせを維持し、造形するためのポイントです。そして、技巧士さんとのタッグでいい形の歯が出来上がります。どちらも欠けてはいけません。そして、このようなオーダーメイドの治療に対する、保健医療の評価があまりにも低すぎて、技工士になる人が減り、ジュエリー関連の仕事に転職する方が多いのです。

 

実際に技工士になろうという人は少なく、実際に技工士学校も潰れいます。

それはそうですね。きつい、就労時間が長い、給料が低いブラック企業です。あと30年後には、良い技工士さんはいなくなるでしょう。そして、Cad/Camなどの新技術が出てきていますが、まだまだ日本人の人口をカバーできるぐらいにはなりませんし、最後には人の力が必要になります。よい技術というのは人の切磋琢磨によるものです。それをCad/Camで賄うことはできません。

 

医療というのは設備だけで3割はできますが、実際に治療をするのは人間です。これらの事を世の中では間違えています。そして、技術というのは継続的に作っていかないと、そこで終わります。日本の伝統技術も同じでしょう。これらの事は高い安い(お金ではないのです)では賄えないのです。 熟練者が行う仕事は高い価値があります。それを日本では否定しようとしています。

 

よい価値があるものは費用がかさむのです。ドイツのロレックスなどの技術もそうです

しかし、日本という国はバブル崩壊後、一向に賃金が上がらず、逆に下がっています。

これでは、若い人が夢を持てなくなります。そんな日本にしていいのですか?

しかしヨーロッパなどはどうでしょうか?消費税はすごく高いですが、それに伴う賃金もそれなりに高いです。そうすれば、消費税の問題は解決するはずです。

 これまでに今までの先陣たちが、日本が作ってきた世界が壊れていきます。

いいのでしょうか?

  

歯のかみ合わせにも様々なタイプがあります。オープンバイトや過蓋咬合、下顎前突、正常咬合など様々なタイプがあります。歯科大学では正常咬合について学びますが、他の咬合に関しては全くアドリブです。その中で本来治療をすることはあってはいけないのです。ですから、そのようなときには本来、矯正をすることが基本ですがそれが無理ということであれば、そのまま治療をするしかありません。これが医療なのでしょうか?

 これらのことも踏まえて、咬み合わせを見ていけるようになりますし、必要なことだと星川あなん歯科医院では考えています。