顎顔面骨格より見た分類と成り立ち

このタイプは、横顔から見た時の下顎の骨の形がシャープという表現がぴったりだと思います。そして、下顎の歯並びが上下逆になっている反対咬合の人のことを言います。この様な顎の状態の方は、上顎骨の前後系が不足し、大臼歯の萌出スペースが少なく、下顎においても大臼歯の萌出スペースが少ないのが実際です。

そのような環境下での下顎の成長は、上下顎大臼歯は、押し出されるように挺出し、咬み合わせの面を水平化させ、下顎骨も大臼歯部が盛り上がった状態になります。そして、顎は機能的には、咬頭干渉（変なところで当たる事）を招き、下顎骨では前方回転や前方変位し、骨格性（遺伝的要因）の反対咬合ができてきます。これがHigh AngleⅢ（要は反対咬合です）の成り立ちです。

このタイプは、顎の状態がしっかりとしていて言うなればクッキングパパみたいなエラの発達したがっちりとして顔の方です。

このような方は、上顎骨の前後径に問題はなく、垂直的成長力が不足している方です。

奥歯の高さが増えず、咬み合わせの面（特に大臼歯部）が急傾斜になるという特徴があります。また、下顎頭の垂直的成長が旺盛のために、下顎の咬み合わせの平面がフラットになっていきます。下顎頭の成長量と咬み合わせの多寡において不調和が生じ顎機能的には、咬み合わせが低くなり、下顎は過剰に前方回転して、咬み合わせの深い反対咬合を形成します。

これがLow AngleⅢの成り立ちです。