今日は歯磨きがしっかりと出来ないことが続くことによる病気リスクについて考えていってみようと思います。
病気1歯周病
大人が歯を失う原因の第1位は歯周病です。歯を失えば、脳に送られる脳血流量が減り、刺激が減って認知症を引き起こす原因に⇒脳の老化が加速されます。
プラークの細菌数は、肛門よりも多く、1㎎のプラークに数兆もの細菌。食後8時間で出来るプラークは24時間で歯石になる。
ねばねば状態⇒2週間歯ブラシが当たらないとできるデキストリン。
歯周病患者の歯茎は真っ赤⇒炎症を起こしている状態⇒血管に穴が開いて、細菌や毒素が入る。
歯周病になると脳にごみがたまる。⇒アミロイドβ
認知症⇒歯周病菌が出す毒素により、歯肉などに炎症が起きると、血液中に炎症物質サイトカインが流れ込むことで起きやすいことが分かっています。 このサイトカインが血流にのって脳に行くとアミロイドβというたんぱく質が生じる。⇒これが脳のごみと呼ばれる物
アミロイドβは、脳内で記憶を司る海馬を中心に少しずつ溜まっていきます。溜まったゴミに圧迫されて徐々に脳細胞が死滅していき、どんどん記憶力の低下を招きます。⇒これが認知症のメカニズムです。
つまり、歯周病によりゴミがたまりアルツハイマーの発症、悪化のリスクが高まります。
文献 『アルツハイマーのマウス、歯周病とアルツハイマーのマウス』
⇒アミロイドβが面積で約2.5倍、量で約1.5倍に増えた
アミロイドβが脳に溜まって認知症を発症するまでには、25年掛かる。歯周病のピークは、45から54歳、これに25年を足すと、アルツハイマーが急騰する70代という年齢層と重なる。
文献 『アメリカ フロリダ大学の研究グループ』
アルツハイマーでなくなった人の脳を調べた。
⇒歯周病のリーダ格であるプロフィロモナスジンジバリス菌が出す毒素、リポポリサッカライド(LPS)が高頻度に検出。アルツハイマー以外の脳では検出されなかった。⇒歯周病はアルツハイマーに影響する。
文献 『歯の歯ブラシケアーでアルツハイマー予防のメカニズム』
正しい歯ブラシ⇒アミロイドβの発生を抑える
文献 『歯の温存』
⇒咬む事で歯根膜のポンプをプッシュし、脳内のアミロイドβを押し流す。
病気2 糖尿病
糖尿病は膵臓から分泌されるホルモン(インスリン)の働きが阻害される病気です。インスリンが正常に働かないと、血液中の栄養(ブドウ糖)を全身の細胞にうまく取り込めなくなります。
文献 歯周病が出す毒素の影響で作られるサイトカインが血管を通じて全身に放出されると、インスリンが効きにくくなり、糖尿病が発症、進行しやすくなる。
歯周病患者は通常の2倍、糖尿病になりやすい。 そして、歯周病の原因となる歯石やプラークを落とすと糖尿病のリスクが下がる。
病気3 脳卒中
サイトカインという物質が脳卒中の原因の一つと考えられています。この物質が全身の血管内のあちこちで炎症が起こし、炎症がひどくなると、動脈の内壁が厚く硬くなって、血管が詰まりやすくなり、切れやすくなったりします。
歯周病の人は、そのサイトカインが通常の2.8倍存在し、脳卒中を引き起こしやすいことが分かっています。
病気4 心筋梗塞
心筋梗塞もサイトカインが影響しています。 歯周病の患者は、感染性心内膜炎にもかかりやすくなってしまいます。血流に入った歯周病菌などの細菌が、心臓の弁などにくっついて炎症を起こす感染症です。
病気5 誤嚥性肺炎
口の中の細菌が、肺に入る事で起こる肺炎です。
病気6 口臭
口臭の8割の原因が歯周病です。歯周病⇒腐敗集⇒メチルメルカプタンが原因
寝たきり患者の特有の臭い⇒口臭
80歳で全ての28本の歯が残っているように
『歳だから歯が抜けて当たり前』が全身疾患を引き起こしています。日本では歯医者には治療のために通うところ、という意識が強いかもしれませんが、欧米の感覚ではメンテナンスのために通うところと捉えられています。
本気で80歳で全ての歯28本残す。うちの8028新聞にはその思いが込められています。
参考文献;『脳の老化を止めたければ、歯を守りなさい。』(長谷川 嘉哉著)
健康寿命を全うするためにも歯医者へ行き、歯を守りましょう。
そして、歯を守るためには入れ歯でもインプラントでもいいのです。トータル28本の換算ができればOKです。