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歯の役割から噛み合わせの重要性を考える

矯正のそれぞれの歯の本来の目的を皆さんご存知ですか?

 

現代の矯正治療の目的は、審美だといわれています。確かに歯並びが悪ければ、それもひとつの目的であると思います。

 

しかしその昔、咬みあわせを作る事が、本来の目的であったのです。

 

見た目は、それなりの所は、矯正治療で対応できますし、大きくこだわる必要がないのです。 

 

それよりも、前歯の咬み合わせ、奥歯の咬みあわせを作る事が大事なのです。前歯は、本来の見栄えの前歯と噛み切ることです。かみ合わせに深く関連する糸切り歯があります。見栄えの前歯は、奥の歯を守る役割があります。それは、前歯で物をかむときに奥歯は当たっていないのです。前歯を使うと、奥の歯が当たらないことで、奥歯に過重な力を掛からないようにしているのです。糸切り歯も同じです。

 

さらには、糸切り歯には、咬みあわせをうまくコントロールする役割があります。正常な状態であれば、それが出来るのです。ここで歯並びが悪ければ、他のところにいろいろな問題が起こります。

 

奥歯の役割は、物を食べるときに前歯を使わないことで保護していることです。そして、奥歯は、咬み合わせの高さを維持する能力、物をかむ能力があるのです。

 

長年、歯を使うと、歯は減ってきます。それに代償される事は、アボリジニーなどの研究で解っていますが、現代食が入ったアボリジニーの人々は、皆虫歯や歯槽膿漏になっているのです。これは、現代社会に置き換えれば、近い将来、同じ事が起こるという可能性があります


 

歯があることが、人間が人間として生活する事が出来るのです。人間は自分がその状況にならないと、それらの事を自覚しません。そして、自覚したときには、病気は進んでいるのです。

 

また話はそれましたが、矯正治療で歯並びだけではなく、咬み合わせを治す事が大事なのです。前歯の役割、臼歯の役割もありますし、お口が健康な状態であれば、人生のQOLが高まります。そして、歯を抜く事は、論理的な結果が出ていないのが実情です。そして、それに変わる方法として、ディスキングがあるので、80%のケースで非抜歯での治療が可能です。

 

上下の咬みあわせを作る手助けが、本来の矯正の役割だと星川あなん歯科医院は考えます。そして、お口のひとつの単位として作り上げる事が大事なのです。

 

そのために、前歯や奥歯があり、それぞれの機能があります。見栄えだけとかの問題で矯正をする事も大事ですが、本当の咬みあわせを作る事が矯正治療の目的ですし、歯を抜く事は出来るだけ避ける事が大事なのです。

 

人の身体は、3次元で出来ているのです。それを、昔のやり方のみで診断していくのはいかがなものでしょうか?

 

時代は変わっています。パラダイムシフトは起こっているのです。重鎮と言われる方々もそろそろ変えていかないと思います。昔のやり方の良いところは残し、変化している事は素直に受け取る事が、大事な時代に変化してきています。

 

 

次の世代に、歯の大切さを伝え、100歳になっても自分の歯でかめる事が大事なのです。それにより人生のQOLが保てるのです。